ダイアローグvol.2

ダイアローグvol.2


会期:2021年6月3日(木)から6月13日(日) 

 川上 貴久(ガラス) 薗部 秀徳(木工)


ガラスと木はご存知のように性格がそれぞれ備わっています。

僕達はそれらを乖離した存在ではなく、何かを繋げてゆく有機的なものと捉えて対話を続けています。

ご高覧いただければ幸いです。


川上貴久 Takahisa Kawakami

1977年 福岡県生まれ

1997年 早稲田大学理工学部機械工学科入学 吹きガラスを始める

2002年 早稲田大学理工学部機械工学科卒業

2003〜2012年 彩グラススタジオ勤務

2021現在 作家活動中

《技法》

1200℃で熔けているガラスを、ステンレスのパイプの先に巻き取り、息を吹き込んで成形する「吹きガラス」という技法で制作しています。 最近は、イタリアのベネチアガラスの作り方を取り入れてます。

《コンセプト》

写真家•星野道夫さんの文章の中に「あわただしい人間の日々の営みと平行して、もうひとつの時間が流れていることを、いつも心のどこかで感じていたい。」とあります。私はその「もうひとつの時間」に興味があり、ガラスで表現できないだろうかと模索しています。

クラゲ、バルーン、パラソル、プール、オバケなど、浮遊感のあるものを作品のモチーフにすることが多いですが、それらが「あわただしい人間の日々の営み」と「もうひとつの時間」を自由に行き来できる乗り物になるかなぁ?と考えてます。

《主な展覧会》

2007年 個展/鎌倉•ギャラリーYU('08~'18)

2008年 個展•グループ展/日本橋髙島屋('09, '11, '14~'21)

2014年 個展/銀座•ギャラリー田中('15~'21)

2017年 2人展/南青山•art space morgenrot(‘19, ‘21)

2019年 個展/新宿髙島屋(‘20, ‘21)

------------------------------------------------------------

薗部秀徳 SONOBE Hidenori

1999 武蔵野美術大学造形学部卒業

2001 東京藝術大学美術研究科工芸専攻(木工芸)修了

現在 東京藝術大学美術学部講師  静岡文化芸術大学非常勤講師

2021 “Exhibition Cuttings,”An exhibition by Matheu Copeland 什器環境制作 銀座エルメスフォーラム

   神宮の杜芸術祝祭 小林正人氏の作品木製フレーム制作 明治神宮ミュージアム

   Toride art project「丸太の足」木製車輪デザインおよび制作協力

2020 小沢剛展 木製フレーム制作 弘前れんが倉庫美術館

   初夏の食卓展 ギャラリーおかりや

2019 ダイアローグ展 モルゲンロート

2018” Life“ まなざしのゆくえ 大巻伸嗣展 ちひろ美術館 木製舟形ベンチ制作

2017 ガラスと木工の二人展 薗部秀徳・川上貴久

制作について

僕は木の造形とその教育の研究をしている。具体的には手仕事から生まれる物やその技法に着目し、現代社会においてより良いあり方を探りその位置づけを行おうというものである。最近展示の協力で木工をさせてもらう事が多くなってきた。そのことがなぜか面白くまたそこで起こることが僕の制作の喜びにもなっているようだ。

木を扱っているとそれぞれに個性がある。自然、僕は世界を無性格なものとは捉えず何か有機的に捉えようとする様で、この展示についてはガラス作家の川上氏と、一人の作家としての僕がなんらか協働で作品および展示空間を造形する。それを導く言葉による対話や生まれるかたち同士の対話が有機的に空間に響き、そこが重要な位置と考えます。僕にとってとても楽しみな展示です。

(2021年5月)


0コメント

  • 1000 / 1000