「錫と漆の二人展」
2019年11月6日(水)から11月17日(日)
13時~19時 最終日17時まで
月曜・火曜休廊
新井 良子(錫) 大塚 友野(漆芸)
漆と錫の展示です。
酒器や小皿類はじめ、今回はネックレス、ピアス、タイピン等々アクセサリーも多数出展しています。
存在感のある一点物ばかりです。
作家プロフィール
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新井 良子 Ryouko Arai アトリエカンタ
錫は紀元前から生活に密着した形で使われていた金属で今でもハンダの主成分として使われており、なくてはならない存在です。
最後の晩餐でも錫の食器が使われていたり、三国志で錫のお話が登場するなど、遡れば色々な時代が偲ばれます。
日本では遣唐使が初めて錫器を持ち帰ったと言われており、正倉院にも錫の薬壺が所蔵されています。
当初、朽ちない金属として神具や宮中、慶事の際に多く用いられていましたが、江戸時代になるとだんだん庶民の間に浸透していきました。 水をきれいにしたり、お酒をまろやかにしたり、花持ちを良くするなどの特徴から今でも多くの人に愛され続けています。融点が低く、柔らかいという物性においても面白さを備えており大きな可能性を秘めた金属です。
そしてもう一つ、愛される理由はその控えめな粋。
きっと特別な時間を運んでくれるはずです。
大塚 友野 Yuno Ostuka
高知の暮らしで身近に感じられる生き物をモチーフに、漆と苧麻(ちょま)を使って器、装身具を作りました。
どんな生き物がいるのか、探しに来ていただけたら嬉しいです。
初めて素材としての漆を触ってから、もうすぐ20年になります。作家として初めて個展をしてからは5年になりました。とにかく何か作りたい、作っている時間だけは心が自由でいられる。そんなごくごく内向的な衝動で創作してきました。
自分にとって、創作する事とそれを発表する事の間には、とても大きな隔たりがあります。作品を世に送り出す前と、送り出した後、世界や自分にはにどんな変化が起こるのか。どんな変化が起こって欲しいのか。その根源的な問いに長く悶々としていましたが、やっと少しずつ、霧が晴れていくような感覚があります。
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