うららかな景色

うららかな景色

会期:2020年3月18日(水)から3月29日(日) 

   月曜・火曜休廊 

   13時~19時 最終日17時まで

藤原 彩葉(ガラス) 藤原 愛(漆芸) 由良 薫子(陶芸) 吉田 まゆ(漆芸)      

伝統工芸の街 金沢を拠点に、金沢卯辰山工芸工房で育まれた技術を

異なった素材で表現する期待の若手四人が集います。  

春の息吹に満ちた一日、是非ともご高覧ください。

藤原 彩葉 Ayaha Fujiwara 

吹きガラスの型吹き技法を用いて折り紙をモチーフとした器やアートピースの制作をしています。

作品名の折々には「その時その時、機会がある時ごとに」という意味があります。

大切な時間を共に過ごせる器になる様にと思いを込めて制作しました。

折り構造の規則的な美しさと、ガラスの透明色の奥行きが白色を使うことで、より引き立つ様に工夫しました。

表面には細かい砂を吹き付けて曇りガラスにする事で、紙のマットな雰囲気を醸し出しています。

制作方法としては、初めにまず紙で形を作り、それをシリコンに置き換えて原型を制作します。

それを石膏で型取り吹き型を制作します。その中に、色、白、透明の順に重なったガラスを思い切り吹き込むことで一気に形に仕上げます。

1990 大阪府生まれ

2015 愛知教育大学 現代学芸課程 造形文化コース ガラス専攻  卒業

2017 東京藝術大学大学院 美術研究科 工芸専攻 ガラス造形研究室  修士課程 修了

2020 金沢卯辰山工芸工房 ガラス工房技術研修者 修了

  

藤原 愛 Chica fujihara 

乾漆技法や蒔絵、螺鈿といった加飾技法を用いて、植物などの自然物や、情景をモチーフにした工芸品やアクセサリー等を制作しています。鑑賞しても手にとっても楽しめるような、身近な空間に馴染むような作品作りを目指しています。

日々生活している中で感じている自然の風景や、四季それぞれの季節の空気感を、自分なりに咀嚼し作品の形や模様にしています。

略歴

1992 石川県生まれ

2017 富山大学芸術文化学研究科芸術文化学専攻修士課程 修了

2017 金沢卯辰山工芸工房 入所

2020 金沢卯辰山工芸工房 修了

現在 金沢市内にて制作


由良 薫子 Kaoruko Yura

私は虫捕りが好きです。私の絵付けの方法は虫捕りと同じです。

ランダムにかけた釉薬の流れからできた模様、自由に何も考えずに筆を振り回してできた呉須の模様。そのような一見何でもない模様から生き物や妖怪などを探して、見つけては線を書き足すことで生き物や妖怪を描く絵付けをしています。私が描きたいと思うところに生き物がいてくれないこともよくありますが、生き物ってそんなものだと思いながら線を描いています。「もしかしたらここにもいるかもしれない。」絵を描くとき以外もそう思いながら歩いていると、いろんな「何か」が見つけられて楽しいです。

作品を見る人にそういった感覚を少しでも与えることが出来ればいいなと思い、制作をしています。

2015 武蔵野美術大学彫刻学科卒業

2018多治見市陶磁器意匠研究所卒業

2019金沢卯辰山工芸工房入所

現在、金沢卯辰山工芸工房にて制作


吉田まゆ Mayu Yoshida

卵殻や螺鈿、蒔絵などの加飾技法と色漆による変塗りを用いて、贈り物をテーマに主に箱を作っています。

私にとって漆の美しさは、時間や空気など周りのものと響き合いながら存在していることであり、その美しさを魅力を感じている箱という形体で表現したいと考えています。

素材である漆は、塗り重ねるたびに空気も積み重なり、それを研ぎ出すことは、色の層と共に重なり合った周囲の音や匂いまでも磨き出すようで、そこに重ねてきた時間をも感じさせます。

見て、触れて、心惹かれてもらえるような人の心に寄り添う作品でありたいと考えています。

略歴

1988年 千葉県生まれ

2016年 金沢美術工芸大学 工芸科 漆・木工コース 卒業

2018年 金沢美術工芸大学大学院 修士課程工芸専攻 修了

現在 金沢卯辰山工芸工房 研修者

0コメント

  • 1000 / 1000